水平思考でずる賢くなれ!
どうも!2人目です!
突然ですが、あなたの周りに【ずる賢い】【発想力がある】人っていませんか?
そういう人たちを見てると、「なるほどな〜」とか「その手があったか!」と驚かされることばかりです。
では、彼ら彼女らは、いったいどのように思考しているのでしょうか??
今日ご紹介する本では、その思考法について詳しく解説しています。
ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門
私は昔から「真面目すぎるよ(笑)」とか「もう少し肩の力抜いて(笑)」
といったアドバイスをされることが多くありました。
同じような経験をされたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
私自身その自覚があり、真面目で柔軟性に欠ける点がコンプレックスです。
この弱点を解消するヒントを得るべく読んだのがこの一冊でした!
タイトルにもある「ずるい考え方」とは何なのか?
解説していきます!
「ずるい考え方」の定義
本書における「ずるい考え方」とは
・常識にとらわない自由な発想
・問題解決への最短ルートを導く考え方
・様々なコストをかけずに目的を達成する考え方
のことを指します!
つまり、『その手があったか!』の「その手」を編み出すのが「ずるい考え方」です。
ラテラルシンキングとは?
先ほど説明した「ずるい考え方」これを「ラテラルシンキング」と言います。
皆さん「ロジカルシンキング」という言葉は聞いたことがありますよね?
「論理的な考え方」を指す言葉です。物事を順序立てて、思考を積み上げながら正解を導く考え方です。
ロジカルシンキングでは、思考の一つ一つが正確につながっていることを前提としています。
そのため、思考の繋がりに無理が生じると、正解にたどり着くことができません。
このように、常識や経験から正解へのロジックを掘り下げることから「垂直思考」とも呼ばれているのが「ロジカルシンキング」です。
これに対し「ラテラルシンキング」では、解決へのプロセスは重要ではありません。
それどころか、ゴールまで一発ジャンプも可能です!
また、「唯一の正解」も存在しません!…無敵やん?
「ラテラル」が「水平」という意味であるよう「水平思考」と言い換えられます。
「〜であるべき」や「〜が当然」といった常識から距離をおいて、
自由に発想し、様々な可能性を探る。
それが「ラテラルシンキング」です!
ラテラルシンキングのメリット
簡単に水平思考のメリットを紹介すると、
・常識・枠組み・前提といった縛りから解放され、自由に発想できる
・発明や開発のように、今までにないものが生まれる
・問題を最短ルートで解決できる
・お金・時間・労力といったコストを節約できる
といったことが挙げられます!
※ここで注意すべきことがあります。
ロジカルシンキングとラテラルシンキングは対立するものではなく、
「相互に補完し合うもの」ということです!
ラテラルシンキングから生まれた選択肢を、実行すべきかをロジカルシンキングで考察する。
この流れを忘れないよう、気をつけましょう!
ラテラルシンキング習得に必要な力
ラテラルシンキングをするためには、以下の3つの力が必要です。
- 疑う力
- 抽象化する力
- セレンディピティ
疑う力
ラテラルシンキングでは常識にとらわれず自由な発想ができる。そう説明しました。
そのためには「あらゆることを疑う力」が必要です!
これは、猜疑心の塊になれ!ということではありません。
全てを無批判で受け入れるのではなく、前提を疑ってみる。
その力を養いましょう!
「疑う力」を手に入れるための最強ワードは「なぜ?」です。
いつも当たり前に流してしまうことにこそ「なぜ?」の問いかけが必要です!
・なぜダメ?
・なぜ必要?
・なぜ同じ?
など、こうした「なぜ?」の積み重ねが、自由な発想を生み出します!
抽象化する力
そもそも「抽象化」とは「物事の本質や機能に注目すること」です。
例えば、ペンの本質は「書く」ことです。
この「書く」という行為を抽象化すると、鉛筆や筆、クレヨンなど様々な代用品が見つかります。
また、「文字」を判読できれば良いなら、パソコンからのプリントでも構わないわけです。
このように、既存のものを別の何かで代用できないか考えることが、発想を広げる訓練になります!
抽象化には次の3つのステップで考えましょう。
- 対象の特定
- 抽象化
- 具体化
1.物・事を特定し/2.その本質を捉え/3.アイデアを具現化
この流れにそって抽象化しましょう。
本質を見極めるコツは「対象は〇〇するもの」の「〇〇」の部分を考えることです!
- 先ほどのペンであれば「書くもの」
- 自動車なら「速く移動するもの」
といった具合です。
また、対象を特定できたら
30通りの使い道を考える意識をつけると、発想力の訓練になります。
「抽象化」にあたっては、普段から、あらゆるものに
「何をするものか」「別の用途はないか」と考える癖をつけることが大切です!
セレンディピティ
セレンディピティとは「偶然を偶然としてスルーしない力」と表現されます。
小麦のおかゆを炎天下に放置してパンができたように、
ぶどうの果汁を瓶で保存していたところ自然発酵してワインができたように、
今、ありふれている「当たり前」の多くは「偶然」から生まれています。
そうした日常の中の偶然をチャンスや発見と捉える力がセレンディピティです。
偶然からインスピレーションを得るためには、
感性のレーダーを磨き、アンテナを広く張り巡らせておくことが重要です。
そのためには、「知っている」と高を括らずに
「当たり前のことにも、自ら驚く」癖をつけることです!
セレンディピティという力は、常に驚き、常に感動することで磨かれていきます!
ラテラルシンキングで意識すること
ここからはラテラルシンキングで考察する際に、大切な心掛けを解説します!
最小の力で最大の効果を出す
人は基本的に怠けたがる生き物です。
そのため、楽に物事を進める方法を模索します。
この考えを突き詰めたのが「最小の力で最大の効果を出す」という意識です。
これを実現するための方法は3パターンに分類されます。
- 他社の力を借りる
- 作業を組み合わせる
- 「楽する権利」を手にする
他者の力を借りる
面倒なことが、なぜ面倒なのか?
それは、「自分が」やらなくてはいけないからですよね。
だとすると、他の人にやってもらえばいいという発想です。
この時のポイントは次の2つです。
- 個人に作業をさせるときは、それが面倒だと思わせないこと
- 相手に「やらされている」と気づかせないこと
自分のしていることが、誰かの利益になっていると感じさせては、
誰も手伝おうと感じないからです。
作業を組み合わせる
異なる2つの作業を組み合わせることで、大幅に手間が省ける場合があります。
かつてフォークリフトでの荷物の運搬と、荷物の計量は別の作業でした。
しかし、ある会社がフォークリフトのアーム部分に取り付ける計量機を開発しました。
これにより、作業時間だけでなく人件費の削減も実現しました。
これは、「運ぶ」と「量る」を組み合わた例です。
「楽する」権利を手に入れる
楽する権利を手に入れてしまえば、
周りの苦労を尻目に、自分は楽に利益を手に入れることができます。
先の先を見越し、目先の利益ではなく、
後に最小の力で最大の効果を出すことを考える。
その選択肢として楽をする権利に着目することも効果的です!
3パターンの全てに共通して大切なのが「着眼点」です。
「てこの原理」と同じように、どこに力を込めるのか。(着目するのか。)
この点を見つけることができれば、あとは大きな成果を待つのみです!
相手の力を利用する
弱肉強食という言葉があるように、
弱いままでは強者に食べられてしまう。では、圧倒的強者になるしかない?
そうではなく、うまく「相手の力を利用する」ことで共存の道が拓けます!
相手の力を利用する際にも3パターンが考えられます。
- コバンザメ型
- 寄生虫型
- ヤドカリ・イソギンチャク型
それぞれ、私生活でもこのパターンに出会うはずなので、ここでは簡単に説明します。
コバンザメ型
- 強者にくっついて移動
- 弱者から強者への影響無し
- 例)自動車とカー用品
寄生虫型
- 強者になんらかの影響を与える可能性アリ
- 例)人気ラーメン店の隣に新規ラーメン店をオープン
- 例)ベストセラー本のパクリが横行
ヤドカリ・イソギンチャク型
- 持ちつ持たれつの関係
- 互いにwin-win
- 自動車メーカーと高級カーステレオメーカー
3パターンそれぞれ方法は違えど、強者を利用しています。
では、利用するときのポイントはどこか。
それは、強者の目が届いていない「盲点」を探すことです。
サービスや商品を分析し、不満や改善点を考える先にヒントがあるはずです。
また、強者の辿った轍を利用することも検討しましょう。
既存の制度やシステムを拝借できれば、余計な投資が必要なくなります。
チャンスを適確に捉え、相手の力を利用していきましょう!
新しい価値は「組み合わせ」から生まれる
茹でたソーセージを紙で包んで売っていたところ、
熱くて持てないという理由でパンに挟んで販売したのがホットドックの始まり。
電話とは無関係なデジカメを組み合わせたことで、
モバイルツールの価値を飛躍的にあげたのが携帯電話。
といったように、潜入感から解放され、
別のもの同士を組み合わせたとき、新たな価値が生まれます。
「抽象化する力」と「セレンディピティ」はここで大いに役立ちます!
組み合わせを考察する上では、「潜入感を排除」することと、
「偶然の場面から絶妙なマッチング」を思いつけるかが重要だからです。
組み合わせを見つける場合、
- 一つ成功例を見つけたら、本質✖️本質で様々な組み合わせが可能
例)たらこスパゲッティ=「和✖️洋」「日本の食材✖️イタリア料理」
- 本質が同じもの同士を組み合わせる
例)携帯電話=デジカメ✖️テレビ✖️ICレコーダー(持ち運びたい情報機器)
- 普段からメモを取る
→面白いものを見つけらメモ。その積み重ねが閃きを生む。
先の先を読む
「先の先を読む」 というのは、
将来の展開を予想して、あらかじめ手を打っておき、
最終的に成功を収めるとということです。
ポイントは「最終的に」です。
ときに損失が出たとしても、かけたコストや手間が帳消しになるほどの
利益が「最終的に」手に入ればいいのです!
目先の利益を追うのではなく、最終的にどうなっていたいのか?
という視点(ゴール)から逆算することが大切です。
ゴールの設定をする際には、
行動から生じる結果だけでなく、
結果がもたらす「効果」まで考察することがポイントです。
しかし、定めたゴールが必ずしも正しいとは限りません。
物事の本質を常に最新の状態で捉えることで、
正しいゴールを把握し、到達までの道を誤らないように気をつけましょう!
ムダな物なんてない
そもそも「無駄」とはなぜ生まれるのでしょうか?
それは全てのものに「目的」があるからです。
目的が定まっている以上、それにそぐわないものは「無駄」になります。
しかし、ラテラルシンキングにおいて「無駄」は必要不可欠です。
効率のみを求めるロジカルシンキングとは違い、
思考に縛りを設けず、偶然から新たな価値を見出すのがラテラルシンキングです。
全く無関係なものの組み合わせが、新たな価値を生み出すこともあれば、
「無駄」そのものに価値を見つけ出せることもあります。
ネガティヴをポジティブに変換
先ほど、ラテラルシンキングでは「無駄」はとても大切なストックだと説明しました。
同様に、物事のデメリット・欠点を活かし、新たな価値を生み出すことが大切です。
例)ワケあり品 → 正規品より安く販売
曲がりきゅうり → 漬物専用として売り出す
また、商品だけでなくサービスの問題点を、あえて公表し、
結果的にポジティブに変換できます。
例)元暴走族リーダーの塾講師 = 元ワルだからこそ、落ちこぼれに理解がある
私たちは、マイナス面に着目しがちですが、そのマイナス面を違う角度から捉え直す。
そこから新たな局地が見えてきます。
以上が、物事をラテラルシンキングで考察する際に必要な意識です。
最後に
以上が、本書におけるラテラルシンキングのまとめです。
私は隙間時間に本書を読み進めていたのですが、各章読み終えるごとに、
考え方が柔軟になる訓練を積んでいる感覚を覚えました。
ラテラルシンキングをマスターするには程遠いですが、
日々の小さな意識の積み重ねを大切に「ずるい考え方」を習得したいと考えています!
最後までご拝読ありがとうございました!